米原タンク殺人事件報道に思う

2009年6月24日 Filed under:刑事司法

米原で会社員の若い女性が何者かに襲われ、汚泥タンクに投げ込まれて殺害された事件で、容疑者として会社員が逮捕されました。もちろん、殺人ですから、裁判員制度の対象事件です。

私は”報道を見る限り”犯人は逮捕された会社員に間違いないと思います。

何故かとというと、報道によれば、

1.容疑者の車が事件直後に修理に出され、フロンとガラスが「内側から」鈍器で打たれヒビに入っていること

2.そのヒビについて容疑者が「飛び石」と説明していること

3.汚泥タンクから金槌が発見され、遺体の状況から凶器と推定されること

4.容疑者と被害者が「不倫関係」にあったと噂されていたこと

5.容疑者が事件後出勤していないこと

6.容疑者の車内から被害者の血痕が発見されたこと

などの事実関係が認められるからです。この後、おそらく容疑者は「自白」し、交際のもつれなどの「動機」を語り、私もそして世間の人々も納得します。そして、この事件の潜在的な裁判員候補者達は、この私と同じような報道に接し、既に確信に近い有罪心証を抱いていることでしょう。

私が在外研究で滞在したイギリスでは、事件が発生し、容疑者が逮捕された後、事件に関する報道が止まります。そして、取材して溜めた多くの情報、容疑者の家族関係や生育歴、交友関係、犯行動機などに関する報道資料は、裁判で有罪の評決が下った後でまとめて放送されます。

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