日産自動車のカルロス・ゴーン会長が金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕!今後の見通しに ...|刑事事件に強い元検事弁護士が強力対応

日産自動車のカルロス・ゴーン会長が金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕!今後の見通しについて

刑事弁護コラム

所得税法違反も内在している事件ではないか

 報道によると,2011年3月期~2015年3月期のゴーン容疑者の役員報酬が計約99億9800万円だったにもかかわらず,計約49億8700万円と有価証券報告書に虚偽の記載をした疑いで逮捕されたようです。まだ事実関係が明らかではない中で,いろいろと考えてみることにします。
 役員報酬は会社にとって経費になります。経費を実際よりも少なくすると,結局,利益が実際よりも多くなりますから(単純に言いますと,売上から経費を引いたものが利益です),会社は利益を出しているということを装ったことになり,いわゆる粉飾決算の典型例です。粉飾決算の手法としては,過大な売上(架空売上)を計上する方法,経費を誤魔化し,過少化して利益を上乗せする方法がありますが,今回は後者です。いずれも,有価証券報告書には虚偽が記載されるわけですから投資家の判断を誤らせることになります。
 今回,問題なのは,ごまかした経費がゴーン会長自身の役員報酬ということです。実際にはもっと多く役員報酬をもらっていたのに,有価証券報告書には少なく記載したということで,おそらく納税確定申告でも過少に申告しているのではないでしょうか。
 国税への申告と,金融庁証券取引員会へ提出する有価証券報告書の記載がバラバラだとすぐに国会機関に不正がばれてしまうからです。つまり,今回の事件は,所得税法違反も内在していると思います。また,特別背任罪での立件可能性もあります。

今後の見通し

 報道によると,金融商品取引法違反での最初の逮捕事実は,2011年3月期~2015年3月期ということですから,それ以降,つまり,2016年3月期~2018年3月期においても同様の不正があった可能性があります。よって,再逮捕が予想されます。
 本日逮捕した東京地検特捜部は,明日東京地裁に勾留請求をし,それが認められれば10日間の勾留が付き,当然のことながら延長請求も通りますので,合計20日間勾留されます。20日間というと,12月9日(日曜日)ですが,土日には起訴できないので,直近の金曜日である12月7日に起訴されると思います。20日間の実質満期は,もちろん,接見禁止が付き,弁護人以外は面会できません。
 そして,おそらく,その後,同じく有価証券取引法違反で再逮捕されて,同じように20日間勾留されて起訴されますので,最終起訴は,12月28日,つまり官庁の御用納めの日となります。要するに,御用納めまでに有価証券取引法違反の捜査は終了するという見込みの下で,まさに逆算して本日が逮捕のXデーとなったわけです。再逮捕はまず間違いないです。
 また,もし所得税法違反の容疑があって,これが立件されるなら,所得税法違反での逮捕は,年明けになるでしょう。捜査は年を跨いで行われるのではないでしょうか。
 それにしても大変なことになりました。もしも所得税法違反もあって,立件起訴されれば実刑は避けられません。
 ライブドア事件以来の大型特捜事件です。(元特捜検事中村勉)


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