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サマーアソシエイト参加者感想文S.Fさん(2015年)(一橋ロー卒)

サマーアソシエイト 参加者感想文 S.Fさん(2015年)(一橋ロー卒)

私は、法科大学院在学時から刑事弁護に興味を持ち、法科大学院の臨床体験プログラム等実務に関連する講義を積極的に受講していました。NICDのサマーアソシエイトプログラムに応募したのは、NICDの事務所説明会に参加した際に、中村先生が、勾留率を適正な値にするという「自由社会の擁護」を理念の一つとして挙げられた点に強く共感を覚えたとともに、NICDが「戦車対戦車」を標榜し、検察官に対抗できる組織づくりを目指していることを聞き、目的意識の強さに驚き、NICDがどのような事務所であり、他の事務所とどこが違うのかをもっと知りたいと思ったからです。
サマーアソシエイトの1週目では、会社内の詐欺事件についての調査報告書、起訴猶予を求める意見書、勾留に対する準抗告申立書、保釈請求書の起案の補助、英語による模擬接見等、様々なことを体験させていただきました。
私は、以前にもエクスターンシップで、他の法律事務所で刑事事件の対応について見させていただく機会がありましたが、今回のサマーアソシエイトでは、今まで見たこともなく知らなかった、刑事事件の一連の流れを見ることができました。NICDには、「家族が先ほど逮捕された」というような電話相談が事件後即座に入ります。そのため、被疑者が逮捕された時点から、その後どのように身柄が移動され、それに対して弁護士はどのような対処をしうるのかということについて、臨場感を持って学ぶことができたとともに、そうしてスピーディーに移行していく手続に対して対処していくことの大変さを痛感しました。このように、逮捕されてから起訴若しくは不起訴となるまでの刑事弁護の一連の流れを見ることができるのは、刑事事件の電話相談が頻繁に入り、サマーアソシエイトが2週間もの期間ある、NICDのサマーアソシエイトプログラムだからこそだと思います。
起案の中で最も印象に残っているのは、強制性交等(旧 強姦)被疑事件についての勾留に対する準抗告申立書を起案の補助をしたことです。最初に中村先生に提出すると、「これではレジュメです」とのお言葉をいただき、添削するレベルにも至っていないのかとショックを受けました。先生が起案された書面を読むと、不要な意見はそぎ落とされ、事実がとてもわかりやすく表現されており、必要十分な範囲でのみ法律論が展開されていました。
また、上記の準抗告申立書は実際に当時の事件についてであるため、被疑者の身柄解放が遅れてしまうという緊張感を持ちながら起案の補助をした点が、法科大学院における起案との最も異なる点だと感じました。上記の準抗告は嫌疑なしを理由とするもので、先生方にお聞きしても、たぶん棄却されることになるのではないかということでしたが、結果としてその晩に準抗告が認容されました。私は、中村先生に添削指導していただけただけではなく、準抗告が認容されたことで、刑事弁護のやりがいを感じることができ、大変貴重な経験をさせていただくことができました。
サマーアソシエイトの2週目は、主として、刑事手続を事件発生から実際に体験するという模擬刑事手続に取り組みました。模擬刑事手続の第1セッションでは、サマーアソシエイト生が警察官役と弁護人役に分かれ、私は警察官役を担当しました。具体的には、まず証拠を読み込み、誰を被疑者としてどのような捜査をしていくかを、岩崎先生を検察官役とする事件相談も交えながら考え、統括捜査報告書、逮捕状請求書、送致書等の起案を行いました。
模擬刑事手続の中で最も印象に残っているのは、サマーアソシエイト最終日に行った、模擬取調べです。中村先生が被疑者役で、被疑者は否認するから、自白をとるようにとの指示を受け、取調べに臨みました。私は、争点となりそうなところを予め考え、自分で聞くべきことを整理して取調べに臨みましたが、実際に取調べを行うと、被疑者は否認し続け、自分の欲しい回答が得られず、どうしようもない状況になり、自白させることはできませんでした。その後、中村先生と役割を交替し、私が被疑者役として中村先生の取調べを受けました。中村先生の取調べは、被疑者に対する態度、その他逃げ場をなくしていくような質問順序、証拠の見せ方、見せるタイミング等、私が行った取調べとは全く異なり、これが実際の取調べなのか、と感嘆しました。
私は、模擬刑事手続を通して、法科大学院でも全く学んだことがない、捜査の初期の段階での捜査機関の動きのみならず、その心理にも少し触れることができ、大変貴重な経験をさせていただきました。
NICDの雰囲気は、プロ意識が強く、メリハリのある事務所であると感じました。仕事をするときはお互いが礼儀を尽くして集中して仕事をし、成果が出た時は皆で喜び、遊ぶときは遊ぶ。私は、そのようなプロ意識があり、集中して仕事をするからこそ、一流の刑事弁護を行い、成果が出せるのだなと感じました。
また、サマーアソシエイトは、新たな環境で緊張していましたが、わからないことがあると、スタッフの方々はどんなことでも丁寧に教えてくださりました。そして、起案等の際には、先生方に質問させていただく機会も多かったですが、先生方はみなさんお忙しい中時間を取ってくださり、いつも丁寧に質問に答えてくださりました。
私は、刑事弁護の現場を見ることができ、実際に体験することができる、NICDのサマーアソシエイトに参加することができて、本当に良かったと実感しています。NICDのサマーアソシエイトでの貴重な経験を、修習のみならず、将来の自分の弁護活動に活かしていきたいと思います。2週間本当にありがとうございました。

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