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誤った痴漢冤罪(えん罪)対処法について

2008年4月、テレビ番組で人気弁護士が「痴漢に間違われたら全力で逃げろ」と勧めており、 それが痴漢えん罪の"対処法"として流布しているそうです。

こうした"対処法"がまかり通る背景には,痴漢では,客観的な証拠や目撃者などの証人がいない場合が多く, 被害女性の供述だけで逮捕され,起訴され,有罪とされるという捜査や裁判の実態があります。
確かに,被害女性の供述が信用できる場合には,法律上は他に客観的証拠や証人などがいなくても, 有罪にはできます。
そういうリスクを抱えるくらいなら全力で逃げ通して刑事司法手続に乗っからない方が 良いとのリスク判断があるのでしょう。このリスク自体,私は否定しません。

しかし,リスクという意味では,別の側面のリスクもあります。
2つの事件をご紹介しましょう。

ひとつは,電車で痴漢をやったとして被害女子高生に腕をつかまれた男性が, 「俺はやっていない。」としてその場から逃走を図ろうとしたが,駅員や他の乗客に制止され, その男性が逃げようとして暴れているところへ多数の警察官が駆けつけました。
警察官達による説得にもかかわらず,警察署への同行に抵抗し続け,一時間以上も, 駅前の衆人環視の中で警察官と揉み合い,家族まで現場に駆けつける中で,手錠をかけられ, パトカーに乗せられて警察署に連行されました。

この場合,既に被害女性らによって既に常人逮捕されており, その引致を警察が受けたわけで,手錠をかけることも違法ではありません。
結局,その男性は,逮捕勾留され,勾留延長もされて20日間近くにわたって身柄を拘束されました。
この勾留中に,この男性は実は痴漢をやったと素直に犯行を認め,示談も成立して不起訴となったのです。

初めから事実を認めていれば,勾留どころか,逮捕されなかった可能性もあり, その日に家に帰ることができ,会社にも普通に通勤することができ, 弁護士に示談を任せて起訴猶予となったはずなのです。

後でその男性に否認した理由,警察署への同行を執拗に拒否した理由を聞いたところ, 「警察署に連れていかれたらそれで人生おしまい,逮捕されてしまう,という話をネット読んだことがあったから」 ということなのです。

もうひとつの事例をご紹介します。
あるサラリーマンが電車内で女子高生に痴漢をしました。実際に痴漢をしていたのです。 その被害女子校生に痴漢を咎められ,腕をつかまれて駅長室まで連れていかれそうになりました。 すると,駅構内でその男性は,全速力で逃げてしまったのです。 テレビ番組でのアドバイスに従い,逃げることに成功したのでした。

しかし,その男性は,全然,嬉しくありませんでした。 毎日毎日,いつ警察が自宅までやってくるかとビクビクしていたのです。 家族にも相談できず,友人にも相談できませんでした。 そして,事件から約1か月後,とうとう「その日」がやって来ました。 朝早く自宅のチャイムが鳴る音がしました。こんな朝早く何事かと妻が起きます。 警察官が8人も9人もいました。家宅捜索でした。 そしてその男性は任意同行を求められ,警察署で逮捕され,その後,20日間も勾留されました。

後で分かったことですが,駅構内の防犯カメラ映像,降車駅改札の電磁記録,被害女性の面割り, おそらく張込みなどの地道な捜査活動で犯人を特定することができたとのことでした。

この男性は,逃走したということで非常に情状が悪いとされ,起訴されてしまいました。

結局,全力で逃げても,やはりリスクは常につきものだということです。
私としては,痴漢に間違われたら,すぐに弁護士を呼ぶことをお勧めします。 弁護士が直ちに面会・接見し,最善のアドバイスを提供します。

なお,NICDでは,電車内での痴漢事件に関し, 「やっていない。」と冤罪を訴えた依頼人について弁護を担当し, 検察官を説得することに成功し,証拠不十分として,不起訴となった成功事例が2件あります。

痴漢で逮捕され弁護士をお探しの方、中村国際刑事法律事務所に今すぐお電話ください。
電話番号:0120-971-195
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