ゴーン氏ら特別背任で再々逮捕!|刑事事件に強い元検事弁護士が強力対応

ゴーン氏ら特別背任で再々逮捕!

刑事弁護コラム

ゴーン氏ら特別背任で再々逮捕!

ゴーン前会長関連コラム10

 報道によると,2008年の特別背任容疑で再々逮捕という。
 昨日,再逮捕について勾留延長が却下され,特捜部が準抗告するも退けられ,被疑者勾留が消えて,既に起訴済みの事実に関する被告人勾留が残るのみという状態になった。
 おそらく,勾留延長が認められると見込んでいた特捜部は,再逮捕事実であった金融商品取引法違反事実について,捜査未了であったと思う。想定外の状況に至った訳だ。

 そうすると,どういう事態になるかというと下記の通りである。
 まず,①保釈が認められれば未了の捜査に支障が出る。
 ②仮に保釈が認められないとしても,被告人勾留のみが残るので,もはやゴーン氏らは「被疑者」ではない。捜査の客体ではなく,公判の主体であって,検察と対等である。
 当然,取調べを拒否できる。房から出ることも拒否できる。結局,保釈が認められないとしても捜査に支障が出る。
 ③被告人勾留だけが残ると,この被告人勾留には接見禁止がついていないので誰でも面会できる。理由は,保釈条件のような条件はついてないため。

 このように,昨日の勾留延長の却下で,特捜部は窮地に陥った。弁護人らは,金融商品取引法違反で追起訴が完了するまで保釈請求はしないと,捜査への配慮を示したが,それでも特捜部は妥協しなかった。窮余の一策として,この時期に,2008年という10年も昔の特別背任容疑で再々逮捕した。この再々逮捕は勾留が認められれば,年末年始にかけての捜査になるので特捜部もお正月返上の捜査ということで,相当な危機感を持っているだろう。
 さて,今日の特別背任での再々逮捕を受けて,明日,因縁の東京地裁刑事第14部に勾留請求がなされるが,よほどのことがない限り,勾留は認められるだろう。
 そもそも刑事司法の原則,つまり事件単位説に問題がある。事件単位なので事件ごとに何度でも,理屈上永遠に逮捕勾留を蒸し返すことが出来るのである。

 私の師匠,渥美東洋先生がご存命であればなんと言うか。渥美先生は,このような逮捕勾留の蒸し返しを防止するために,事件単位が通説であった時代に,手続単位説を提唱した。一つの事件を捜査の単位にするのではなく,一つの手続を単位とし,その手続の中で捜査期間に発覚していて同一機会に処理出来る事件は逮捕勾留の拘束力を及ぼし,再逮捕再勾留を許さないという原理を打ち立てたのでした。
 渥美東洋先生の薫陶を受けた者の中で検事に任官したのは私を含め多かったが,今ではほとんど現場にいないのではないか。
 いずれにせよ,ゴーン氏らの捜査はこれで長期化する。特別背任の勾留期限(延長は認められる)が終わる1月10日に,金融商品取引法違反(現に捜査中のもの)と特別背任の両方を起訴して捜査は終結すると思う。
 保釈はそれからだ。
 (代表弁護士・中村勉)


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