刑事判例紹介(13)|刑事事件の中村国際刑事法律事務所

刑事判例紹介(13)

刑事弁護コラム

刑事判例紹介(13)

事案

 刃物で脅して金銭の交付を要求する恐喝事件が発生し,被害者の110番通報で警察官が現場に急行した。犯人は,警察官が現場に到着するまでの間に逃走していたため,被害者から事情を聴取たした警察官が付近を巡回中することになった。巡回中に被害者の供述によく似ている人物を発見し,被害者に会わせたところ,被害者はその人物が確かに犯人で間違いない旨述べたため,警察官は現行犯逮捕に及んだ。

判旨(京都地裁昭和44年決定)

 現行犯人として逮捕することが許容されるためには,被疑者が現に特定の犯罪を行い又は現にそれを行い終わった者であることが,逮捕の現場における客観的外部的状況等から,逮捕者自身においても直接明白に覚知しうる場合であることが必要と解される…。
 (本件において,)逮捕者である司法巡査が被疑者の犯行を目撃していたわけではなく,…被害者の供述に基づいてはじめて被疑者を本件被疑事実を犯した犯人と認めたというにすぎないのであり,緊急逮捕をなしうる実体的要件は具備されていたとは認められるけども,現行犯逮捕…をなしうるまでの実体的要件は具備されていたとは認められない…。

コメント

 現行犯逮捕をする場合,逮捕する人から見て「その人が罪を犯したことが明らかである」といえる程度の明白性が必要となります。本件で逮捕したのは,通報を受けて,現場へ急行した警察官であり,その警察官から見て被告人が犯人であることが明白であるとまでは言えなません。いくら目撃者の証言があっても,あくまで逮捕する主体にとっての明白か否かが求められているといえるでしょう。

Pocket

「刑事事件」に関する取扱い分野

暴行事件の逮捕・示談に強い弁護士

 日常生活で起こりうる,以下のようなトラブルを見てみましょう。 彼女と口喧嘩をしていて,つい手が出てしまった,殴ってしまった けんかになって相 ...

弁護士によるセカンドオピニオン

弁護士のセカンドオピニオンとは何か  セカンドオピニオンとは,ある専門家に相談または依頼している案件について,別の専門家に意見を聞くことをいいます。 ...

民事事件

民事事件でお困りの方々のアドバイザーとしてお力になります  当事務所の弁護士は,離婚や相続といった民事事件に関しても豊富な経験と知見があります。 ...

「刑事事件」事案の経験豊富な弁護士はこちら

弁護士 山口 亮輔

ご挨拶  弁護士の山口亮輔と申します。私のページをご覧いただき,誠にありがとうございます。私は,若さを活かして日々の執務にあたっております。  刑 ...

弁護士 勝浦 貴大

ご挨拶  大阪で弁護士をしている勝浦貴大と申します。社会は日々,複雑に変化しますが,刑事事件もの様相も複雑かつ多様に変化するものと思います。こうした ...

弁護士 川瀬 雅彦

ご挨拶  こんにちは。弁護士の川瀬雅彦と申します。ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。  私は,下記に述べますように長年検事の仕事 ...

弁護士 柏本 英生

ご挨拶  このページをご覧いただいている方の中には,今,人生に一度あるかないかの大変な状況にいらっしゃる方も多いと思います。これからなにが起こるのか ...

「刑事事件」に関する刑事事件Q&A

「刑事事件」に関する刑事弁護コラム

刑事判例紹介(48)

刑事判例紹介(48) 事案  被告人は当初,「被告人は,Aと共謀の上,…午後5時30分ころ,栃木県…の被告人方において,右Aをして自己の左腕部に覚せ ...

「刑事事件」に関するご依頼者様の「感謝の声」

「刑事事件」に関する解決実績

mail tel