刑事判例紹介(31)|刑事事件の中村国際刑事法律事務所

刑事判例紹介(31)

刑事弁護コラム

刑事判例紹介(31)

事案

覚せい剤自己使用罪の嫌疑がある被告人に対し,繰り返し尿の提出を求めたが,被告人は頑強に拒否し続けたため,警察官は,身体検査令状及び鑑定処分許可状の発付を受けて,鑑定受託者である医師をして,被告人の尿を採取した。被告人は,このような採尿が違法である等として上告した。

判旨(最高裁昭和55年判決)

…強制採尿が捜査手続上の強制処分として絶対に許されないとすべき理由はなく,…犯罪の捜査上真にやむを得ないと認められる場合には,最終的手段として,適切な法律上の手続を経てこれを行うことも許されてしかるべきであり,…捜査機関がこれを実施するには捜索差押令状を必要とすると解すべきである。ただし,右行為は人権の侵害にわたるおそれがある点では,一般の捜索・差押と異なり,検証の方法としての身体検査と共通の性質を有しているので,身体検査令状に関する刑訴法218条5項が右捜索差押令状に準用されるべきであって,令状の記載要件として,強制採尿は医師をして医学的に相当と認められる方法により行わせなければならない旨の条件の記載が不可欠であると解さなければならない。

コメント

強制採尿を許容する明文の規定はありません。本件は,強制採尿が捜索差押令状に基づいて許容されるとしましたが,医師をして医学的に相当と認められる方法により行わせなければならない旨の条件の記載が不可欠であると判示しており,厳格な要件の下でのみ適法とされるとしています。

Pocket

「刑事事件」に関する取扱い分野

暴行事件の逮捕・示談に強い弁護士

 日常生活で起こりうる,以下のようなトラブルを見てみましょう。 彼女と口喧嘩をしていて,つい手が出てしまった,殴ってしまった けんかになって相 ...

弁護士によるセカンドオピニオン

弁護士のセカンドオピニオンとは何か  セカンドオピニオンとは,ある専門家に相談または依頼している案件について,別の専門家に意見を聞くことをいいます。 ...

民事事件

民事事件でお困りの方々のアドバイザーとしてお力になります  当事務所の弁護士は,離婚や相続といった民事事件に関しても豊富な経験と知見があります。 ...

「刑事事件」事案の経験豊富な弁護士はこちら

弁護士 中村 公輔

ご挨拶  弁護士の中村公輔と申します。刑事事件の手続きは,一般の方々には馴染みのないものであり,実際に逮捕されるなどして初めて手続きの流れを知ること ...

弁護士 高田 早紀

ご挨拶  弁護士の高田早紀と申します。私の紹介ページをご覧いただき,誠にありがとうございます。  依頼者の方に寄り添い,少しでも刑事手続に対する不 ...

弁護士 柏本 英生

ご挨拶  このページをご覧いただいている方の中には,今,人生に一度あるかないかの大変な状況にいらっしゃる方も多いと思います。これからなにが起こるのか ...

弁護士 岩崎 哲也

ご挨拶  法律問題でお悩みの皆様,ご心労いかばかりかとお察し申し上げます。  こんにちは,弁護士の岩崎哲也と申します。世に活躍しているたくさんの弁 ...

「刑事事件」に関する刑事事件Q&A

「刑事事件」に関する刑事弁護コラム

刑事判例紹介(23)

刑事判例紹介(23) 事案  覚せい剤取締法違反事件の被疑者である被告人がホテルに泊まっているとの情報を得たため,ホテルの支配人からマスターキーを借 ...

最新判例 平成27年12月1日

最新判例 平成27年12月1日 事案  岡山市長選挙に立候補した被告人が,同選挙における被告人の選挙運動者と共謀の上,被告人の当選を得させる目的で, ...

「刑事事件」に関するご依頼者様の「感謝の声」

「刑事事件」に関する解決実績

mail tel