刑事判例紹介(7)|刑事事件の中村国際刑事法律事務所

刑事判例紹介(7)

刑事弁護コラム

刑事判例紹介(7)

事案

 殺人事件の嫌疑がある被疑者に対して,警察は,任意の取調べを終えた後,4夜にわたり,警察の手配した宿泊施設に宿泊させた上,前後5日間にわたって被疑者としての取調べを続行した。このような警察の行為が違法ではないかが問題となった事案。

判旨(最高裁昭和59年判決)

 任意捜査の一環としての被疑者に対する取調べは…強制手段,すなわち,「個人の意思を制圧し,身体,住居,財産等に制約を加えて強制的に捜査目的を実現する行為など,特別の根拠規定がなければ許容することが相当でない手段」によることができないというだけでなく,さらに,事案の性質,被疑者に対する容疑の程度,被疑者の態度等諸般の事情を勘案して,社会通念上相当と認められる方法ないし態様及び限度において,許容されるものと解すべきである。

コメント

 任意同行及びその後の取調べの適法性については,強制手段とは評価されないことに加えて,任意捜査としての限界を超えないことが必要とされています。判例は,宿泊を伴う取調べにについて,強制手段についての従前の判例による定義を引用した上で,被疑者の意思により取調べ及び宿泊を容認し応じていたものと認められるか等を検討しており,宿泊を伴う取調べにも適法性の限界があることを示しています。

Pocket

「刑事事件」に関する取扱い分野

暴行事件の逮捕・示談に強い弁護士

 日常生活で起こりうる,以下のようなトラブルを見てみましょう。 彼女と口喧嘩をしていて,つい手が出てしまった,殴ってしまった けんかになって相 ...

弁護士によるセカンドオピニオン

弁護士のセカンドオピニオンとは何か  セカンドオピニオンとは,ある専門家に相談または依頼している案件について,別の専門家に意見を聞くことをいいます。 ...

民事事件

民事事件でお困りの方々のアドバイザーとしてお力になります  当事務所の弁護士は,離婚や相続といった民事事件に関しても豊富な経験と知見があります。 ...

「刑事事件」事案の経験豊富な弁護士はこちら

弁護士 岩澤 祐未

ご挨拶  ご覧いただきありがとうございます。  「ある日突然,刑事事件や民事事件に巻き込まれたあなたには,安心して話をできる場所がありますか。」無 ...

弁護士 岩崎 哲也

ご挨拶  法律問題でお悩みの皆様,ご心労いかばかりかとお察し申し上げます。  こんにちは,弁護士の岩崎哲也と申します。世に活躍しているたくさんの弁 ...

弁護士 中村 公輔

ご挨拶  弁護士の中村公輔と申します。刑事事件の手続きは,一般の方々には馴染みのないものであり,実際に逮捕されるなどして初めて手続きの流れを知ること ...

「刑事事件」に関する刑事事件Q&A

「刑事事件」に関する刑事弁護コラム

刑事判例紹介(54)

刑事判例紹介(54) 事案  耳が聞こえず言葉も話せないことなどから訴訟能力に疑いのある被告人について,起訴後,公判を続行するかが争われた。控訴審が ...

刑事判例紹介(50)

刑事判例紹介(50) 事案  被告人らは傷害致死の容疑で,共謀が事前にあった(甲事実)として起訴されたが,共謀の形態について,現場での共謀があった( ...

刑事判例紹介(79)

刑事判例紹介(79) 事案  原判決は,①爆弾材料の窃盗,②爆弾1個による派出所爆破,③痴情による傷害,④別の爆弾2個の製造・所持,の公訴事実に関し ...

「刑事事件」に関するご依頼者様の「感謝の声」

「刑事事件」に関する解決実績

mail tel