刑事判例紹介(91)|刑事事件の中村国際刑事法律事務所

刑事判例紹介(91)

刑事弁護コラム

刑事判例紹介(91)

事案

 被告人XとYは,他の者らとA方に火炎瓶を投げて放火することを謀議し,YらがA方に赴き火炎瓶を投げつけ,現住建造物等放火未遂罪が成立するかが争われた。第1審はこの事実を認定する証拠として,「私,Yらが実行することになっていたが,私は実行に参加しなった,翌日の朝,Yから,Yら4人でA方へ火炎瓶を投げつけてきたという話を聞いた」旨の供述を記載するXの検察官に対する供述調書を掲げた。再伝聞に証拠能力が認められるかが争われた事案。

判旨(最高裁昭和32年年判決)

 原審が弁護人の論旨…に対する判断において説示する理由によって,刑訴321条1項2号及び同324条により右供述調書中の所論の部分についての証拠能力を認めたことは正当である。

コメント

 再伝聞とは,伝聞証拠中に伝聞証拠が含まれている場合のことをいいます。本件では,Xの供述を録取した供述調書が伝聞証拠であり,その中にYの供述が含まれているため,再伝聞となります。刑訴法には再伝聞に関する直接の規定がないため証拠能力が認められるかが問題となりますが,本判決は証拠能力を肯定し,通説もこれを肯定します。刑訴法321条1項各号により証拠能力を認められた供述調書中の伝聞にあたる供述は,公判準備又は公判期日における供述と同等の証拠能力を有する,つまり,公判期日における供述と原供述の関係と類似の利益状況にあるため,324条が類推適用される,という理由によるものです。

Pocket

「刑事事件」に関する取扱い分野

暴行事件の逮捕・示談に強い弁護士

 日常生活で起こりうる,以下のようなトラブルを見てみましょう。 彼女と口喧嘩をしていて,つい手が出てしまった,殴ってしまった けんかになって相 ...

弁護士によるセカンドオピニオン

弁護士のセカンドオピニオンとは何か  セカンドオピニオンとは,ある専門家に相談または依頼している案件について,別の専門家に意見を聞くことをいいます。 ...

民事事件

民事事件でお困りの方々のアドバイザーとしてお力になります  当事務所の弁護士は,離婚や相続といった民事事件に関しても豊富な経験と知見があります。 ...

「刑事事件」事案の経験豊富な弁護士はこちら

弁護士 山口 亮輔

ご挨拶  弁護士の山口亮輔と申します。私のページをご覧いただき,誠にありがとうございます。私は,若さを活かして日々の執務にあたっております。  刑 ...

弁護士 川瀬 雅彦

ご挨拶  こんにちは。弁護士の川瀬雅彦と申します。ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。  私は,下記に述べますように長年検事の仕事 ...

弁護士 遠藤 かえで

ご挨拶  「容疑者」,「逮捕」,「家宅捜索」,…日々,皆さんが何気なく目や耳にするニュースの中に,刑事事件に関する言葉は溢れています。他方,そのよう ...

弁護士 漆原 俊貴

ご挨拶  弁護士の漆原俊貴(うるしはらとしき)と申します。  突然ですが,皆さんにとって,弁護士のイメージはどのようなものでしょうか?人それぞれだ ...

「刑事事件」に関する刑事事件Q&A

「刑事事件」に関する刑事弁護コラム

刑事判例紹介(26)

刑事判例紹介(26) 事案  ホームページ上で不特定多数の者がわいせつ画像のデータを閲覧できるようにしたとして,わいせつ図画公然陳列の容疑で捜査が開 ...

「刑事事件」に関するご依頼者様の「感謝の声」

「刑事事件」に関する解決実績

mail tel