刑訴一部改訂解説(1) – 通信傍受の合理化・効率化|刑事事件に強い元検事弁護士が強力対応

刑訴一部改訂解説(1) – 通信傍受の合理化・効率化

刑事弁護コラム

刑訴一部改訂解説(1) – 通信傍受の合理化・効率化

概要及び解説

 犯罪捜査のための通信傍受に関する法律(以下,「通信傍受法」という。)の一部改正が行われました。
 そもそも,通信傍受は,組織的殺人等の重大犯罪が犯されたと思われる状況にあり,それが継続されるおそれがある場合や,無差別大量殺人に使う毒物を準備している等のおそれがある場合,すなわち大規模な重大犯罪に限り,犯罪に関係するものの電話やメール,FAX等を傍受することをいいます。

 今回の改正の主たる内容は,①通信傍受の対象犯罪の拡大,②通信傍受の手続きの合理化・効率化です。

 まず①について,改正前の対象犯罪が薬物関連犯罪・銃器関連犯罪・集団密航の罪・組織的殺人の4つに限られていました。
 それが,今回の改正によって,前述の4つの加えて,爆発物の使用・現住建造物等放火・殺人・傷害および傷害致死・逮捕監禁関係の罪・略取誘拐関係の罪・窃盗・強盗および強盗致死傷・詐欺および電子計算機使用詐欺・恐喝・児童ポルノ関係の罪が対象犯罪となりました。

 また,②傍受する際の手続きについても,迅速に傍受出来る仕組みを採用したことによって,捜査機関の負担は大きく軽減されました。
 以上のような①②の改正によって,通信傍受法の目的である,「客観的証拠をより広範囲に収集できるようにすることにより,取り調べによる供述の獲得に過度に依存した状態を解消する」ことの達成に近づくでしょう。

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