大阪府迷惑防止条例とは|大阪府迷惑防止条例違反で逮捕された際の対処法を弁護士が解説|刑事事件に強い元検事弁護士が強力対応

大阪府迷惑防止条例とは|大阪府迷惑防止条例違反で逮捕された際の対処法を弁護士が解説

刑事弁護コラム 大阪府迷惑防止条例とは|大阪府迷惑防止条例違反で逮捕された際の対処法を弁護士が解説

大阪府迷惑防止条例とは|大阪府迷惑防止条例違反で逮捕された際の対処法を弁護士が解説

 大阪にお住いのみなさん,刑法とは別にニュースなどで耳にする大阪府迷惑防止条例(大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例)についてご存知でしょうか。
 各都道府県に制定されている迷惑防止条例は,刑法犯とは異なり,特別法犯に分類されます。特別法犯とは刑法以外の犯罪を取り締まる法で,大阪府では特別法犯だけで5867件もの件数が取り締まられています。このうち迷惑防止条例違反の取締件数は,861件であり,総取締件数に比べると少ないように思えますが,統計上は覚せい剤取締法の取締件数である1845件に次いで多い取締件数となっています。
 このように大阪で取締件数が多い大阪府迷惑防止条例について解説します。

大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例とは~いわゆる大阪府迷惑防止条例について解説~

 みなさんの中には,悪いことをすれば法律により裁かれるというイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。しかし,法律以外にも,各都道府県や各市町村により制定された条例により処罰されることもあるのです。まさしく,大阪府迷惑防止条例もそのひとつであり,違反すれば罰金刑や懲役刑が科される場合があります。例えば,盗撮は刑法上規定されていないため法律違反とはならず,この大阪府迷惑防止条例に違反することになります。また,北新地などの繁華街で通行人に対し,不当に客引きを行うことも大阪府迷惑防止条例で禁止されています。このように,大阪府では,法律に規定されていない事項についても,市民の平穏な生活を保持するために,さまざまな規制を設けているのです。

大阪府迷惑防止条例違反の罰金・懲役・時効

 条例に反する行為を行った場合,懲役や罰金等の罰則を受けることが規定されています。例えば,以下の行為をした場合には1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。常習的に行った場合には2年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります(条例15条)。

①人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような方法で,公共の場所又は公共の乗物において,衣服等の上から,又は直接人の身体に触れたり,衣服等でおおわれている内側の人の身体又は下着を見たり,撮影したりする行為(6条1項1号,2号)
②みだりに,公共の場所又は公共の乗物における衣服等で覆われている人の身体又は下着の映像を,写真機等を使用して透かして見,又は撮影すること(1項3号)
③反復したつきまとい行為(10条1項)

 また,大阪府迷惑防止条例の時効は3年となります(刑事訴訟法250条2項6号)。

 痴漢や盗撮を行うだけではなく,盗撮目的でスマートフォンを人に向ける行為等も迷惑防止条例違反です。最悪の場合,刑務所に入ることになるかもしれません。これらの迷惑行為は絶対に止めましょう。

刑法の強制わいせつ等との違い

 先程にも書いた通り,迷惑防止条例は特別法犯に分類されます。
では,迷惑防止条例違反である痴漢刑法犯における強制わいせつ,この二つは一体何が違うのでしょうか。
 まず痴漢について,刑法上の強制わいせつ罪という罪名に対応するような痴漢罪という呼び方はありません。痴漢は迷惑防止条例違反として扱われます。
 痴漢として扱われるのは,大阪府迷惑防止条例の中では6条1項1号において取り締まられています。
 6条1項1号は,「人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような方法で,公共の場所又は公共の乗物において,衣服等の上から,又は直接人の身体に触れること」を禁止しています。方法の如何によっては,人の身体に触れることのみで成立することがあります。
 これに対して刑法犯である強制わいせつの罪は,刑法176条に「13歳以上の男女に対し,暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は,6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の男女に対し,わいせつな行為をした者も同様とする。」と規定されています。行為態様としては,「暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為」をすることです。
 「暴行」,「脅迫」の要件は,被害者の意思に反してわいせつ行為をするのに必要な程度に被害者の反抗を抑制する程度で満たされます。「わいせつな行為」とは,「徒に性欲を興奮または刺激せしめ,且つ,普通人の正常な性的羞恥心を害し,善良な性的道徳観念に反する」行為を言います(名古屋高金支判昭36・5・2)。これは単に衣服の上から陰部・乳房等に触れるだけではなく,弄ぶことまで要求されることが多いです。
 このように電車内の痴漢において触れただけであっても,触れる方法・頻度からわいせつな行為として判断されれば,強制わいせつが適用される可能性もあるということです。

大阪府迷惑防止条例違反の裁判例

 盗撮や客引き行為等さまざまな行為により,大阪府迷惑防止条例違反として取り締まられています。ここでは,実際に裁判で争われ有罪とされたケースをご紹介いたします。

事例1 (大阪地裁平成29年7月19日)

 書店において,2名の女性のスカート内を一連の行為で盗撮した事案。

事例2 (大阪地裁堺支部平成29年5月25日)

 深夜に歩道を通行中の被害者に対し,背後から接近して臀部(お尻の部分)を触るという痴漢行為をした事案。

事例3 (大阪地裁平成23年7月20日)

 ショッピングセンター内の通路で,すれ違う女性の臀部を触ったという事案。

逮捕から起訴までの流れ

 法律や条例に反する行為をした場合,警察に逮捕され,1日~2日の取調べを受け,その後,検察庁へ身柄と捜査書類が送られます。
 そして,検察は容疑について取調べをし,逮捕の経緯を踏まえて,犯人である可能性や容疑を認めているか,罪証隠滅のおそれや逃亡の恐れがあるかなどを総合的に判断して,裁判官に10日間の勾留請求をするか決定します。この判断の分かれ目は,本人が容疑を認めているか,身柄引受人がいるかどうかなどです。
 裁判官は,検察官の請求を受けて,罪証隠滅のおそれや逃亡の恐れを判断しますが,検察官の意見が尊重される場合がほとんどです。
 10日間の勾留を経て,あるいは,在宅捜査を経て,検察官は起訴するかどうか判断をします。しかし,さらに捜査を継続しないと痴漢なのか冤罪なのか真相が解明できない場合,適正な処理が出来ない場合など「やむを得ない事由」がある場合には,検察官は勾留の延長を請求します。延長期間は基本的には10日間です。
 この勾留延長請求に対しても,裁判官は逮捕以降の痴漢捜査の状況を踏まえ,その当否を判断し,理由があると判断したときには勾留延長を認め,最大で10日間延長されます。
 このように,逮捕から起訴までの間,最長で約20日間も身柄を拘束される恐れがあります。

大阪府迷惑防止条例違反で逮捕された際の対処法

 起訴されれば非常に高い確率で有罪判決が下されるため,刑事事件では早急な対応が必要です。逮捕された場合には,すぐに弁護士へ相談することが重要です。そして,起訴された場合でも,身の潔白を主張するために私たちは闘い続けます。実際にも,痴漢事案で,電車の中でスカートの中に手をいれられたという被害者の主張は,被告人以外の者である可能性は否定できないとし,無罪判決が下されました。(大阪地裁平成22年11月12日)また,一審判決で有罪判決を受けた被告人が,控訴審で,犯人に間違いない旨の被害者の供述部分には合理的疑いがあるとして,無罪判決を下した事案(大阪高裁平成19年5月25日)もあります。

まとめ

 いかがでしたでしょうか。いわゆる大阪府迷惑防止条例について解説いたしました。
 当事務所の大阪事務所の弁護士は,大阪府に限らず,多くの迷惑防止条例違反について勾留請求却下や不起訴等を勝ち取っており,経験豊富で精鋭ぞろいです。ぜひご相談ください。

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