最新判例 平成27年11月19日|刑事事件の中村国際刑事法律事務所

最新判例 平成27年11月19日

刑事弁護コラム

最新判例 平成27年11月19日

事案

 強制性交等(旧 強姦)未遂,強制性交等(旧 強姦),強制わいせつ被告事件の被告人によって選任された弁護人らに対し,検察官が,被告人の委託を受けて保管中の犯行状況とされるものを撮影録画したデジタルビデオカセットについて,公判期日で没収相当との求刑をし,裁判所の職権により差押えをするよう申し立てた。しかし,弁護人らは,任意提出を拒否した上で,当該ビデオカセットが「秘密」に当たり,押収拒絶権を行使できるなどとして,反対する旨の意見を述べた。
 原々審では上記デジタルビデオカセットを裁判所に提出するよう命じ,弁護人らはこれに対し,抗告を申し立てたが棄却されたため,特別抗告した事案。

判旨(最判 平成27年11月19日)

 本件デジタルビデオカセットは,主任弁護人により警察官への任意提出や検察官への証拠開示,その一部についての証拠請求がされ,更にその全部の複製DVDが公判期日で被告人及び弁護人らの異議なく取り調べられているから,被告人の意思に基づく訴訟活動の結果,本件デジタルビデオカセットに記録された情報の全ては,もはや「秘密」でなくなったことが明らかであって,本件デジタルビデオカセットは,刑訴法105条の「他人の秘密に関するもの」に当たらないというべきである。

コメント

 刑事訴訟法105条「他人の秘密に関するもの」にあたるか,につき,最高裁は「秘密」の定義を明らかにしておらず,学説も対立しておりますが,どちらの学説からも外形上秘密性を有しないことが明白なものは「秘密」にあたらないとしています。
 本判決では,その複製DVDの実質的な内容が既に公判廷で明らかにされていることから,外見上秘密性を有しないものと判断したといえます。

Pocket

公開日: 更新日:

「刑事事件」に関する取扱い分野

「刑事事件」事案の経験豊富な弁護士はこちら

パートナー 柏本 英生

ご挨拶  このページをご覧いただいている方の中には,今,人生に一度あるかないかの大変な状況にいらっしゃる方も多いと思います。これからなにが起こるのか ...

オブカウンセル 上野 達夫

 弁護士上野達夫は東京大学経済学部を卒業し,司法修習修了後,大手の総合法律事務所を経て,ニューヨーク大学ロースクールに留学し,ニューヨーク州の司法試験 ...

「刑事事件」に関する刑事事件Q&A

清算条項とは何ですか。

清算条項とは何ですか。  清算条項とは,示談において,示談成立後に追加的な金銭の請求その他主として民事的紛争の蒸し返しを防止するための条項であり,示 ...

「刑事事件」に関する刑事弁護コラム

「刑事事件」に関するご依頼者様の「感謝の声」

「刑事事件」に関する解決実績