盗撮で捕まり,押収されたスマホから過去の盗撮がばれました。被害者に気付かれておらず,被害者が誰だかも分からないのに,立件されることはありますか。気付かれておらず,誰も迷惑していないのに,なぜ処罰されるのですか。
被害者を特定することができない場合(被害者不特定)でも起訴される可能性はあります。
迷惑条例が都道府県民の生活の平穏を保持することを目的としているからです(たとえば,東京都迷惑防止条例第1条)。言い換えれば,盗撮を取り締まる理由(保護法益)は,個人の性的な羞恥心という個人的法益だけでなく,公共の場所で卑猥な行動を禁止し,善良な社会秩序を維持するといった社会的法益にもあると考えられるからです。
したがって,当該盗撮のデータから盗撮であることが明らかであれば,立件されることはあり得ます。