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公訴権濫用にも関わらず、棄却をしなかった原審に対し、控訴する場合はどうなる? – 公訴権や公訴権濫用について等詳しく解説します

公訴権とは?

公訴権とは、ある刑事事件について、裁判所へ審判を申し立てる(公訴する)権利のことです。「訴追権」とも言います。
日本において、原則として「公訴」ができる権利は検察官にしかありません。つまり、私たち私人が公訴することはできません。

このように、国家だけが公訴権を持つ制度を「国家訴追主義」と言います。検察官のみが公訴権を持っているということで、「起訴独占主義」とも言います。なお、イギリスでは、私人が弁護士に依頼したうえで公訴する「私人訴追主義」という制度をとっています。私人訴追主義を採用している国では、検察官ではない私人が目撃・発見した事件について、刑事裁判を行うことができるのです。

公訴権と控訴権

少々紛らわしいですが、第一審における判決に納得がいかず、不服申し立てを行う場合、上級の裁判所にすることを「控訴(こうそ)」と言います。公訴と読み方は同じですが、意味は異なります。「公訴権」は裁判所へ訴訟を申し立てる権利「控訴」は審判決の不服申し立てを上級の裁判所にする権利です。

先述の通り、日本において公訴権は検察官にしかありませんが、控訴権は検察官のみならず、たとえば刑事裁判では、被告人(あるいは第一審の弁護人、被告人の法定代理人・保佐人)にもあります。

公訴権の濫用とは?

必要がないのにも関わらず検察官があえて起訴した場合、「公訴権濫用」となります。例えば、その犯罪において嫌疑が存在しない場合や、本来は起訴猶予とするのが適当である場合に起訴した場合や、違法な捜査に基づいて起訴された場合などです。公訴権の濫用は違法となり、もしそれが事実であるなら、裁判所側はその訴訟を打ち切るべきとされます。

その一方で、近年において最高裁判所は、「公訴の提起そのものが職務犯罪となるような極限的な場合」に限り訴訟が無効となるとしています。

公訴権濫用にも関わらず、公訴棄却をしなかった原審に対し、控訴する場合の控訴理由

先に述べた通り、「公訴提起の手続がその規程に違反したため無効である場合」は公訴を棄却しなければなりません。
この規定は、刑事訴訟法の第338条4号にて定められております。

刑事訴訟法 第338条
左の場合には、判決で公訴を棄却しなければならない。
1.被告人に対して裁判権を有しないとき。
2.第340条の規定に違反して公訴が提起されたとき。
3.公訴の提起があった事件について、更に同一裁判所に公訴が提起されたとき。
4.公訴提起の手続がその規定に違反したため無効であるとき。

そして、「不法に、公訴を受理し、又はこれを棄却したこと」は絶対的控訴理由(控訴する際、必要な要件となるもの)とされております。
よって、公訴権濫用は控訴理由となります。

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