同種前歴がある中の暴行事件で不起訴
事案の概要
夜間,泥酔した状態で通行人に対し暴行を加えた事案。
弁護方針
過去2年以内に同種の前歴があったため,被害者との間で示談が成立したとしても罰金となる可能性が一定程度考えられたが,被害者との示談なしでは不起訴処分を目指すこと自体難しいため,示談が成立したとしても罰金となる可能性を十分に依頼者に説明し,ご理解いただいた上で,示談交渉に着手する了承を得た。
今後予想される取調べも見据え,謝罪文の推敲に時間をかけた。その間に事件が警察から検察に送致されたが,送致後すぐに被害者への取次ぎを願いでた。検察官から被害者の連絡先を教えてもらったその日に被害者と連絡をとり,その翌日に会う約束を取り付けることができた。
依頼者に書いてもらった謝罪文を被害者にその場で読んでもらったところ,被害感情がやや緩和する様子が見られた。示談金については最初の提示額に難色を示されたものの,その場で席を外して依頼者に電話し,被害者に了承いただける金額に調整することができたため,同日示談が成立した。
示談成立後すぐに,謝罪文や示談書の写し等を添付した不起訴処分を求める意見書を検察官に提出した。その翌々日に検察官の取調べが決まった。
検察官との取調べでは,同種前歴があることとの関係で,再犯可能性の観点からの質問がメインになることが予想されたため,事前に打合せをし,その部分の不安の解消に努めた。
結果
当初から在宅事件であるにもかかわらず,事件発生から約1ヶ月と早い段階で不起訴処分となった。