睡眠中の相手に対する準わいせつ被疑事件で不起訴を獲得
被疑者が飲食店にて睡眠中の女性(面識なし)に対し,抗拒不能にあるのに乗じて,着衣の上から陰部を触るなどのわいせつな行為に及んだ事案です。
被害者が起き,被疑者に対してわいせつ行為を問いただすと被疑者は簡潔に謝罪しました。被害者が警察署に通報するため店内にとどまるように言われたものの被疑者は店外に立ち去り,後を追う被害者から足早に立ち去りました。
事件後数週間経過した後,被疑者は本件について弁護士に相談したため直ちに弁護士を伴って自首しました。
受任時すでに事件から数週間が経過していましたが,本件犯行当日の被害者の動向から捜査が着手されている可能性が高く,直ちに自首出頭を検討し,妻と弁護士を伴って警察署に自首しました。妻と弁護士がともに自首出頭したことから在宅捜査で進められることとなりました。
被疑者は頻繁に夜間に飲食店に出入りするなどアルコール依存の傾向が高かったことから,医療機関に通院して酒との付き合い方を見直しました。
当初,被害者の処罰感情は強いものでしたが,弁護士が妻を伴って自首したこと,勤務先にも事件が発覚して懲戒処分が見込まれたこと,医療機関に通院していることなどの事情を伝えたところ,被害者も処罰感情が和らぎ円満な示談が成立しました。
本件については,不起訴処分となり,勤務先についても示談成立等により降格処分にとどまり,懲戒解雇処分は避けられました。