被害者不特定の盗撮事件で贖罪寄付を行い不起訴を獲得
本件は,依頼者が駅構内エスカレータでスマートフォンを用いて女性のスカート内を盗撮した事案です。犯行を目撃していた目撃者により駅員に通報され,本件が発覚しました。その後の防犯カメラ映像などの捜査を尽しても被害者は特定できませんでした。
盗撮事件において重要な考慮要素である示談が困難なため,再犯防止策を具体的に立てる弁護活動を行いました。
依頼者には性犯罪に関する書籍を通じて被害者の痛みを知るとともに専門機関に通院することで盗撮に至るトリガーの自己分析を進めました。また,日々の日記を残すことで事件を風化させず,スマートフォンからカメラ機能のないガラケーに機種変更するなどの方法もとりました。
最後に,本来被害者に支払われるべきであった示談金を贖罪寄付し,毎年事件日に公益法人に寄付することで事件を風化させないなどの再犯防止策を検察官に意見書として提出したところ,起訴猶予処分となりました。