身に覚えのない覚せい剤取締法違反容疑事件において,不起訴処分を獲得した事例|刑事事件の中村国際刑事法律事務所

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身に覚えのない覚せい剤取締法違反容疑事件において,不起訴処分を獲得した事例

 覚せい剤取締法違反の事例をご紹介します。最終的に,送致後,対象者は検察庁から呼び出されることなく,送致後約10日と早期に不起訴処分となりました。

 事案の内容は,突然対象者の自宅へ警察が来て,家宅捜索及び尿検査が行なわれました。その結果,身に覚えがないにも関わらず,尿検査で陽性反応が出たことにより,そのまま捜査が始まった覚せい剤取締法違反容疑の事案でした。
 対象者に前科・前歴はなく,以前身内が合法ドラッグを使用していたこと,数日前にその身内にもらった市販の栄養ドリンク(開封済み)を飲み,体調に異変を感じていたとの事情がありました。対象者は一貫して否認を続けておりました。
 尿検査の結果は陽性だったものの,家宅捜索で何も出なかったことや,本人が身に覚えがないとの主張を続けていたことから,すべて警察へ正直に説明するように指導しました。弁護人選任後の初回取調べには弁護人が同行するほか,定期的に警察へ連絡し,捜査の進捗状況の確認や事情説明も行ないました。
 受任直後,逮捕を回避するために対象者両親の協力も得て,逮捕回避の意見書を作成し身元引受書とともに警察署へ提出しました。携帯のデータ提供を含め,事件前1カ月に出会った人の情報提供等も積極的に行ない,捜査へ協力的な姿勢を示しました。
 弁護活動の結果,送致後,対象者は検察庁から呼び出されることなく,送致後約10日と早期に不起訴処分となりました。

 被疑者が一貫して無実を主張する場合に,黙秘をさせるか,弁解を繰り返し主張させるか悩ましいところです。黙秘しても弁解をしても,いずれにせよ通常逮捕は避けられず,起訴も避けられないケースが多いです。
 特に,薬物事案では尿鑑定で陽性反応が出た場合,ほぼ100%に違い確率で起訴されます。一方で,密室で行われる薬物犯罪は尿鑑定結果しか証拠がないこともあり,弁解内容如何では,検事がその弁解を崩せないとして嫌疑不十分とすることもあります。
 本件はその微かな不起訴可能性にかけて,正面から弁解を主張したことが不起訴を勝ち得た要因です。

執筆者: 代表弁護士 中村勉

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