
強盗および窃盗事件で全件示談成立し本質を捉えた主張により逆送を回避
事件の概要
犯行時19歳9か月の少年が、財布を紛失して金銭に困窮したことから、コンビニエンスストアで包丁を示して現金を奪おうとした強盗、および移動手段として自転車を盗んだ窃盗等の事案です。事件当時は、原則検察官送致(逆送)の対象事件ではなかったものの、20歳目前の少年による刃物を使用した強盗という重大事犯であることから、逆送による刑事処分が検討される状況でした。
弁護活動のポイント
弁護士は、本件が少年の根深い犯罪傾向ではなく、精神的な未熟さや短絡的な思考に起因するものであるとして、刑事処分ではなく少年院での矯正教育が必要であると主張しました。並行して被害者対応を行い、被害店舗のオーナーおよび店員2名、自転車窃盗の被害者との間で示談を成立させました。特に強盗事件の被害者からは「厳罰は求めない」「更生してほしい」との意向が示された上申書を得て裁判所に提出しました。また、少年との接見を通じて、自身の短絡性や他者に相談できなかった点などの問題点を分析させ、内省を深めるよう活動しました。
弁護活動の結果
審判において、重大な事案であるものの、被害者との示談が成立していることや、少年の可塑性が認められること等が考慮され、検察官送致(逆送)は見送られました。最終的に、社会内での更生(保護観察)には至りませんでしたが、当初の目標通り、矯正教育による更生が相当と判断され、少年院送致の決定が下されました。