下着泥棒で逮捕?前科回避を弁護士が解説|刑事事件の中村国際刑事法律事務所

下着泥棒で逮捕?前科回避を弁護士が解説

刑事弁護コラム 下着泥棒で逮捕?前科回避を弁護士が解説

下着泥棒で逮捕?前科回避を弁護士が解説

下着泥棒とは

 みなさんは,「下着泥棒」と聞いて,どんな事件をイメージするでしょうか。被害者の住む自宅室内に侵入してタンスなどを物色して下着を盗む,ベランダに侵入して干してある下着を盗む,あるいは,更衣室等に侵入して下着を盗む,などの事件をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
 「下着泥棒」は,被害者の意思に反して,被害者の下着という財物の占有を奪って自分の支配下に移す行為です。これは,「窃盗罪」(刑法235条)を構成し,その法定刑は,10年以下の懲役又は50万円以下の罰金と定められています。
 この記事を読んでいる方の中には,家族が下着泥棒をして逮捕されてしまった方,下着泥棒をして警察から呼び出しがあった方,もしくは過去に下着泥棒をしてしまったことを反省し,どうすればいいのか途方に暮れている方がいらっしゃると思います。そのようなとき,どうすればいいのでしょうか。
 この記事では,下着泥棒をしたことにより成立する犯罪や,逮捕された場合の手続の流れ,下着泥棒によって前科がつくことを避けるためにどのような弁護活動ができるかについて,解説します。

 本コラムは弁護士・高田早紀が執筆いたしました。

下着泥棒の検挙率

 「検挙」とは,捜査機関が犯罪を認知したもののうち,被疑者を特定することをいいます。検挙は法律用語ではないため明確な定義はありませんが,取調べに至った場合や逮捕を含む意味で用いられることもあります。
 令和3年度犯罪統計の「窃盗 手口別 認知・検挙件数・検挙人員 対前年比較」によると,令和3年1月~12月における侵入を伴わない形での窃盗の認知件数は22万5193件で,そのうち53.4%が検挙されています。
 このうち,下着を盗むといった行為を含む色情ねらいの場合,認知件数は6,053件であり,そのうちの49.5%である2,994件が検挙されていますので,約半数は検挙されていることになります。

下着泥棒で該当する犯罪は窃盗罪だけなのか

 先ほどお話しした,みなさんが「下着泥棒」と聞いて思い浮かべる事件の場合には,「窃盗罪」以外に犯罪は成立しないのでしょうか。
 このような事件の場合,単に下着を盗むだけではなく,下着を盗むために,被害者の意思に反して被害者の住居に侵入しているわけですから,窃盗罪のほかに「住居侵入罪」(刑法130条前段)が成立します。室内への侵入に限らず,ベランダへの侵入であっても,ベランダは住居を構成する一部分ですから,住居侵入罪が成立することがあります。侵入した場所が,人の住居ではなく,更衣室であった場合には,「建造物侵入罪」が成立することがあります。
 また,下着泥棒をした際に,被害者やその家族に鉢合わせてしまい,被害者から下着を奪ったり,逃走時に被害者を突き飛ばしたりするなど,相手に対して暴力をふるった場合には,「強盗罪」(刑法236条)が成立するおそれがあります。「強盗罪」が成立する場合,窃盗罪に比べて,より重い刑罰が科されることになります。

下着泥棒での逮捕の可能性と流れ

逮捕の可能性

 下着泥棒を行った場合,逮捕される可能性はあるのでしょうか。
 先ほどご紹介したような下着泥棒は,被害者の自宅に侵入して犯行を行う,いわゆる「侵入盗」の場合に該当します。「侵入盗」の場合,窃盗罪の中でも重いとされる類型にあたるため,例えば万引きなどに比べると,逮捕可能性が高く,逮捕に引き続く身体拘束である「勾留」の可能性も,他の窃盗の事案と比べると高くなります。
 自宅への侵入による下着泥棒の場合に,どのような逮捕が考えられるでしょうか。まず,犯人が被害者の自宅に侵入し下着を盗んでいる際に,居合わせた被害者やその家族により取り押さえられて逮捕される,あるいは,110番通報されてそのまま警察に逮捕される,などの「現行犯逮捕」が考えられるでしょう。また,後から被害者が下着を盗まれたことに気づいて警察に通報し,警察による捜査が進められた後に逮捕される「通常逮捕」などが考えられます。
 仮に,下着泥棒を行った際,その場で「現行犯逮捕」されなくても,被害者の通報をきっかけに警察による捜査がなされることがあります。そして,例えば,マンションや周辺道路に設置されている防犯カメラ映像,被害者自宅のインターホンカメラの映像や,被害現場に残された指紋などの痕跡,周辺住民による目撃情報などから,下着泥棒の犯人が発覚し,後日,「通常逮捕」される可能性は十分にありえます。証拠収集には時間を要するため,犯罪からすぐに犯人が特定され,逮捕されるとは限らないのです。場合によっては,下着泥棒をしてから数カ月から1年以上もの時間が経って,通常逮捕がなされるといった場合もあります。

逮捕後の流れ

 下着泥棒で逮捕された場合には,警察から弁解録取手続(刑事訴訟法203条1項)や取調べを受けることになります。そして,逮捕者の身柄は,逮捕後48時間以内に警察署から検察庁に送致されます。検察官が,引き続き身体拘束をする必要があると判断した場合には,検察庁に送致されたときから24時間以内に,裁判所に対して勾留請求がされます。この間の最大72時間の間は,基本的に家族であっても面会することはできませんが,弁護士であれば面会(接見)することができます。
 その後,裁判所によって検察官の勾留請求が認められ,勾留決定がなされると,最長20日間にわたる勾留がなされます。最長20日間も身体拘束を受けることになれば,学校や会社に行けなくなるなど,日常的な不利益が大きいため,その後の生活にも大きな影響を与えます。
 このように,逮捕されてから勾留決定がされるまでには,厳格な時間制限があるのです。限られた時間の中で,身体拘束からの解放を目指すためには迅速な弁護活動が要求されます。

逮捕されてしまったら

 下着泥棒で逮捕された場合,その後,警察や検察からの取調べを受けることになります。この取調べの結果を踏まえて,検察官が事件を起訴するか,不起訴にするかを判断します。ですから,警察や検察での取調べで作成された調書の内容は,その後の手続に大きな影響を与えます。
 このため,取調べでの受け答えや,作成する調書の内容は,非常に重要なものになります。弁護士に依頼して適切なアドバイスを受けることで,その後の手続に対する影響を最小限に抑えることができます。
 また,ご家族が逮捕された直後には,ご家族は事件の内容すらわからず,逮捕された本人の様子,体調の心配など,たくさんのことが気になって不安な気持ちでいっぱいなことと思います。ご家族としては「すぐにでも面会に駆け付けたい。本人から直接話を聞きたい」と思われるでしょう。
 しかし,基本的に,逮捕されてから勾留決定するまでの期間は,たとえ家族であっても,逮捕された本人に面会することができません。そのような場合でも,弁護士であれば,警察官の立ち会いなしで本人と直接面会することができます。弁護士に依頼し,弁護士が逮捕された直後に本人に面会に行くことで,本人から事件の詳細を聞いたり,家族からの思いを伝えたり,本人の様子を家族に伝えたりすることができます。
 勾留決定がなされると,さらに最長20日間にわたって引き続き身体拘束がなされることになります。このような身体拘束を受ければ,学校や会社を長期間休むことになります。その間,学校で卒業や進級がかかった重要な行事があっても,出ることができません。職場で重要な取引があっても,職場に出勤することができません。すなわち,身体拘束が長引くと,退学や退職となる可能性が高まってしまいます。
 このため,逮捕された場合には,すぐに,その後に続く「勾留」を回避するための行動をとることが重要になります。弁護士は,勾留を回避するため,ご家族とも協力して,本人の生活環境の調整を行い,検察や裁判官に対して,本人が逃亡しないことや罪証隠滅行為をしないことを主張し,早期釈放を目指した活動を行い,一刻も早い日常生活への復帰の手助けを行います。

下着泥棒で前科をつけないための弁護活動

 まずは,弁護士にご相談ください。弁護士が本人から事件の詳細を聞いたうえで,今後の捜査の流れや処分の見通しについて,具体的なアドバイスを行うことができます。
 以下では,一般的な弁護活動をご紹介します。

自首

 まず,捜査機関が下着泥棒をした犯人が誰であるかを突き止める前に,自首をすることが考えられます。自首をすることのメリットは,勾留回避を目指すに当たって有利な材料の一つとなる可能性があります。また,刑が減軽される可能性もあります。
 自首をすべきかどうかの判断に当たっては,ご自身の反省の気持ちはもちろん,今後,下着泥棒の犯人として発覚する可能性がどの程度ありそうか,ということも考慮することになるでしょう。一般的に,被害者の自宅に侵入して下着泥棒を行った場合,被害者が自宅内の異変に気付いて警察に通報することが考えられます。
 また,マンションやその周辺の防犯カメラに姿が映っている可能性もあります。そのような場合には,捜査機関が下着泥棒をした人を突き止めるのは時間の問題なので,その前に自首をすることが必要な場合もあります。

示談

 下着泥棒のように被害者がいる事件では,被害者が起訴・不起訴の判断をするにあたって,被害者の被害感情を考慮することが多いです。ですから,下着泥棒で前科をつけないようにするためには,被害者との間で示談をすることが大切です。
 下着泥棒の場合,財産犯的な側面だけではなく,性犯罪的な側面も含まれています。ですから,被害者にとっては,下着泥棒の本人と直接やりとりをすることは,恐怖心を感じたり,自分の情報を知られることに対して抵抗を感じたりすることも多く,当事者同士で示談交渉をすることは困難な場合が多いです。
 このため,第三者かつ法律の専門家である弁護士が間に入り,被害者に配慮しつつ示談交渉をすることが大切です。

まとめ

 下着泥棒で家族が逮捕されてしまった方,下着泥棒をして警察から呼び出しがあった方,過去に下着泥棒をしてしまった方は,私たち弁護士に是非ご相談ください。
 下着泥棒を含む刑事事件について経験豊富な弁護士に相談することで,事件の早期解決を目指し,逮捕を回避したり,身体拘束からの解放を目指したり,前科がつくのを避けたりする活動ができます。

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 当事務所は,刑事事件関連の法律相談を年間3000件ものペースで受け付けており,警察捜査の流れ,被疑者特定に至る過程,捜査手法,強制捜査着手のタイミング,あるいは起訴不起訴の判断基準や判断要素についても理解し,判決予測も可能です。

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