1週間以内に示談成立で不起訴のスピード解決
路上で歩行中の女性に抱き着き、転倒させて、さらに直接胸を揉んで逃げたという強制わいせつ事例です。
事件から約1か月後に逮捕され、翌日には被疑者の実家にも警察が訪ねたことで、被疑者の両親が当事務所に相談して弁護士が接見先行に直行、受任に至りました。
受任後はすぐに担当検事と連絡を取って示談の申し入れを行いました。被疑者、被疑者の両親とも密接に連絡を取り、被疑者の両親に示談金原資を用意いただいたうえで、被疑者が反省を深めていることを被害者に伝えたところ、宥恕文言があり、かつ、刑事処罰を求めない旨の示談を成立することができました。接見先行から6日後のことでした。
そして、示談成立の翌日に身柄解放、不起訴処分となりました。
事件のポイント
わいせつ事案に限らず、逃走ケースは100%に近い確率で逮捕になります。逃走したこと自体が、逮捕の要件たる逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれに該当するからです。
また、犯行後に逃走した事案は示談も難しくなります。被害者が恐怖と苦痛の中で毎日を送っているのに、犯人は平然と(少なくとも被害者はそうとります)何食わぬ顔で毎日を過ごしていたことが許せないのです。
ですから、仮に心の弱さから逃走してしまったときでも直ちに弁護士に相談し、自首を検討し、逮捕回避、示談の早期成立を目指すべきなのです。
今回は、自首事案ではなく、既に逮捕され、実家にまで迷惑をかけてしまった事案でしたが、その中でも弁護士が迅速に動き、早期解決したケースです。
執筆者: 代表弁護士 中村勉