事件の概要
被告人男性が女性の後をつけ,押し倒し下着をはぎとって逃げたという強制わいせつ・強盗事件(1件)と,被告人が女性の後を追って,自宅に入る直前にマスクをとって逃げたという窃盗事件(2件目)での裁判員裁判事件。
弁護方針
被告人は被害者の身体が目的ではなく,あくまで下着が目的であったと主張。本件事件は被告人のフェチシズムに基づく悪質な性犯罪にすぎず,強行犯の事件ではないと反論した。また,2人の被害者と示談交渉を進め成立させた。公判においては,行為態様等を述べるだけでなく,被告人の更生のために,性依存症の専門家がサポートしていくことを示した。
結果
公判が開かれる前に,2人の被害者との示談が成立した。検察官の求刑が6年であったことに対して,判決は懲役3年,執行猶予5年,保護観察5年となった。