サマーアソシエイト 参加者感想文 T.Sさん(2014年)(中央ロー卒)
私は,6月の前半に2014年度第1セッションサマーアソシエイトとして,お世話になりました。それ以前にアルバイトとして約1年勤務する中で,実務に触れる機会をいただいていましたが,サマーアソシエイトにアルバイト枠なるものがあるとのお話を聞き,是非実務を体験したいと志願しました。
そして,無事サマーアソシエイトとして採用していただき,中二日で(!)初日を迎えました。
業務内容については,本当に刺激を受けることの連続でした。中でも,念願の法律相談立会いが印象深いです。事案の把握や,依頼人が最も気になる今後の見通しについてしっかりと話されていることを改めて実感しました。そして,中村先生が争点をどのように想定しているのか,試験勉強では意識しにくい処分・量刑相場を意識して聞くことができました。リサーチ関係は,アサインの趣旨を考えつつ,長すぎずかつ十分な情報をまとめようと心がけました。この点は法科大学院での経験が活かせたと思います。弁論要旨,控訴趣意書等の起案は最も苦しみました。事案の特殊性を把握していなければ説得力のある起案はできないため,記録を読み込まなければなりません。生の記録を見ることができるのは実に興味深いです。その上で,弁護方針に従い,説得的に論じることになるのですが,これもまた難しい。有利だと思える事実や事情も少し見かたを変えると不利な事実や事情に思えてしまうのです。そのあたりの事実の捉え方,論の強さは精進が必要だと痛感しました。サマーアソシエイトは草案の起案をするわけですが,このように信頼していただいた上で容赦なくアサインをしてもらえることは本当に貴重なことだと思います。また,英語でのメール応対や初回接見というこの事務所ならではの体験もできます。英語を習得したいという強い動機付けとなりました。余談ですが,窮地に立たされることにより,リリカルな才能があるかもしれないという,違った自分を見つけることもできました。
実務講習の機会もたくさんあります。模擬初回接見をしてくださったり,岩崎先生が被害者支援についてのお話をしてくださったりと,事務所全体で体験の機会を与えてもらえます。また,担当の先生にお供して警察署や裁判所にいくこともできます。
このような業務を行う環境もしっかりと整備されています。小島先生は「いつまでいてもいい」とおっしゃるので,エンドレスで業務に専念することができます。また,担当の先生方もすぐ近くにいらっしゃるので,疑問点の質問や起案のチェックも快く応じてもらえます。稚拙な質問でお恥ずかしい…と思ってお聞きしても,真剣に答えてもらえます。それでいて談笑もあり,本当にいい雰囲気の中で業務を行うことができます。そして,弁護士と身近に接する機会でもありますので,弁護士の楽しさ,やりがいを直に感じることができます。どの先生も本当に尊敬できる素晴らしい先生でした。
最後に,このような貴重な体験の機会を与えていただいて,ありがとうございました。今後も適塾として,たくさんの人の成長の場であってほしいと切に思います。本当にお世話になりました。