内気な子のため,弁護士に心を開かないかもしれませんが,どうすれば良いでしょうか。
少年事件の場合,未熟な少年が留置場に留置されることで精神的に参ってしまうことが多く,そのような中では,虚偽の自白や捜査機関の誘導によって少年に不利な取り調べが行われる可能性が非常に高いです。そのため,弁護士がすぐに接見・面会に行き,精神的にサポートするとともに事案と少年の言い分の把握し,取調べにおいて注意しなければならないことを伝える必要性が,成人事件の場合以上に高いといえます。具体的には,現段階で警察からどのポイントを聞かれているのか把握し,どのように答えていくかをアドバイスすることが必要です。
また,接見や面会を通して,少年との接し方は非常に重要です。少年は初めて知らない大人である警察からの取り調べを受け,大人に対する不信感が募らせていることが多いです。そのため,きちんと少年の味方であることを説明し,先入観を持たずに少年の言い分を聞き,心を開いてもらいます。その上で,少年が理解でき,かつ話しやすいように,なるべく簡単な言葉を用いて,ゆっくりと,図や例え話を交えながら話を進めます。この技術の質は経験量によって段違いの差を生じます。
以上のように,初動である接見面会だけでなく,その後の捜査活動においても,少年事件の経験が豊富であり,信頼関係を数多く構築できている実績が弁護士には強く求められるのです。