児童買春で逮捕されたら|児童買春の定義や量刑を弁護士が解説|刑事事件の中村国際刑事法律事務所

児童買春で逮捕されたら|児童買春の定義や量刑を弁護士が解説

刑事弁護コラム 児童買春で逮捕されたら|児童買春の定義や量刑を弁護士が解説

児童買春で逮捕されたら|児童買春の定義や量刑を弁護士が解説

 平成8年の「児童の商業的性的搾取に反対する世界会議」において,日本が東南アジアにおける児童買春の加害者等として国際社会から強い非難を浴びた(公益財団法人日本ユニセフ協会HP参照)ことをきっかけに,平成11年に成立・施行した「児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」(児童買春・児童ポルノ禁止法。以下,「法」という)。
 この法律に規定されている「児童買春」とはどのようなものか,弁護士が解説します。

児童買春とは

 「児童買春」とは,児童自身,児童に対する性交等の周旋をした者若しくは児童の保護者に対償を供与し,又はその供与の約束をして,その児童に対し,「性交等」をすることです(法第2条2項)。したがって,対償の供与もその約束もせずに性交等をしても,この法律には該当しません。ただし,児童福祉法,青少年保護育成条例違反等他の法令に触れることがあります。
 「性交等」とは,性交・性交類似行為だけでなく,自己の性的好奇心を満たす目的で児童の性器等(性器,肛門又は乳首)を触り,又は児童に自己の性器等を触らせることを含みます。
 児童買春をした者は,5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処せられ,又はこれが併科されます(法第4条)。
 ちなみに,児童の「合意」がないことは要件とされていませんから,児童の「合意」があっても成立し得ます。

児童買春の「児童」とは

 「児童」とは,18歳に満たない者のことです(法第2条1項)。

金銭を渡さず,食事やプレゼントの場合はどうなるのか

 児童買春(法第4条)は,児童自身,児童に対する性交等の周旋をした者又は児童の保護者に対償を供与し,又はその供与の約束をして,当該児童と性交等をすることを指しますから,対償の供与又は事前に供与の約束をした場合に成立します。
 その「対償」とは,当該児童と性交等をする見返りとしての経済的利益を指しますから,金銭だけでなく,食事やプレゼントの場合でもそれが経済的利益に当たる以上成立し得ます。

相手の年齢を知らなかった場合はどうなるのか

 児童買春は,故意犯ですから,相手方が児童(18歳に満たない者)であることを知らなければ成立しません。
 ただ,「知らなかった」と弁解しさえすれば無罪放免となる訳ではありません。そのように弁解したとしても,「もしかしたら児童に当たる者と思っていたが,それでもよいと思って性交等をした」場合(「未必の故意」が認められる場合)はもとより,児童の着衣,言動その他供述以外の事情から,客観的に上記の故意が認定されることはあり得ます。

児童買春で逮捕される可能性が高いケース

 一概には言えませんが,対象児童の年齢・状況・人数,児童買春に至る経緯,対償の多寡・内容,性交等の内容・状況,周旋者・児童の保護者等の関与の有無,行為者の供述状況等のほか,行為者の生活状況,逃亡のおそれその他の一般的事情が総合的に考慮され,逮捕されるか否かが決まると考えられます。

児童買春で逮捕される前にすべきこと

 身に覚えがあるなら,児童(の親権者等)との示談のほか,生活環境を整えるなど,身柄拘束を避ける方策を模索する必要があります。そのためには,各行為者の事情によりどんな方策を採ることが出来るか,いち早くこの種事犯に精通した弁護士に相談すべきです。
 身に覚えがない場合は,その疑いを解消する方策を弁護士と相談すべきです。

児童買春で逮捕されたらすべきこと

 基本的には逮捕前にすべきことと同様であり,いち早く弁護士に相談し,身に覚えがあるなら,出来る限り早く身柄拘束が解かれる方策を,身に覚えがないなら,その疑いを解消する方策を弁護士と相談すべきです。

まとめ

 児童買春は,上記のとおり,最高で5年の懲役及び500万円の罰金が科され,青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行った場合に成立し得る青少年保護育成条例と比べて相当な重罰となっています。例えば,「東京都青少年の健全な育成に関する条例」第18条6項では,2年以下の懲役又は100万円以下の罰金とされています。
 したがって,その法定刑が高いことだけからしても,身柄拘束,起訴,実刑等のリスクは高まります。
 また,そもそもこの法律は、性的搾取及び性的虐待により著しく侵害される児童の権利の擁護等を目的として制定された法律であり(法第1条),当該児童だけでなく児童一般の心身の健全な成育という法的利益を守るためにあるとの考え方があり,そうだとすると,性交等の対象児童(の親権者等)と示談さえすれば処罰を免れることができるとは言えません。
 児童の権利擁護の観点にかんがみると,本罪は決して軽い罪でも簡単に不起訴が狙える事案でもありません。一刻も早く弁護士にご相談ください。

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