サマーアソシエイト 参加者感想文 E.Kさん(2016年)(神大ロー卒)
私は関西からの参加で,2週間不慣れな東京でサマーアソシエイトをこなすのは最初かなり不安がありました。かなりしんどいものになるというのを風の便りで聞いていたこともその一因でした。しかし,キックオフパーティ(歓迎会)でサマーアソシエイトに参加する方々,弁護士の先生方々や秘書・事務員の方々と実際に話す機会があり,そこでそのような不安は払拭されました。皆さんとてもフレンドリーで,自分にはないものを持っておられる方々ばかりで,とても魅力的に感じました。これにより不安から楽しみに変わったと思います。
そして実際にサマーアソシエイトが始まると,まず通勤に苦労しました。私は電車通学を体験したことがなく,東京のラッシュには相当やられました。しかし後で先生に聞くと,私が利用していたのはかなり混雑がマシな線だったらしく,住む場所の重要性を痛感しました。田舎者の私には辛いスタートになりました。
初日から保釈請求書起案の課題をいただき,分からないなりにも先生方に質問をして,なんとか完成させました。当然かなり修正が入って返ってきましたが,その修正も納得のいくものばかりで,お忙しい中丁寧に添削していただき,本当にありがたいものでした。余談ですが次の週にその保釈が決定し,あまり関係ないものの私も心のなかでガッツポーズを掲げていました。課題はほとんど毎日何かしらの形で与えられ,効率よくかつ,丁寧にこなすことの重要性と難しさを実感しました。実際に弁護士になった時,自分なりの工夫が必要だなとひしひしと感じました。
また刑事弁護専門の事務所ならではの体験もかなり出来たと思います。先生方の緊張感ある証人尋問や,最終弁論など私が想像していたいわゆる弁護士らしい活動も実際に見れて,刺激的でした。その後の先生の解説などもかなり勉強になりました。さらに事務所内で模擬接見や場合によっては英語での模擬接見も体験が可能で,実際にやることの難しさを感じました。他のサマー・クラークなどでは基本的に民事事件が基本であるので,このような刑事弁護の世界にどっぷり浸かれるのはかなり貴重な体験だったと思います。
このように他の事務所にはないダイナミックなプログラムはとても魅力的に感じました。秘書・事務員の方々も親切で親近感のある方々ばかりで,たった2週間でしたが,かなり居心地のよい事務所だなと感じました。今は刑事弁護に全く興味がない方々も,法曹を目指す限りは,是非サマーアソシエイトプログラムを体験すべきだと思います。何事も体験してみなければ本質は見えてこないものだと感じました。
お世話になったすべての方々に感謝申し上げます。