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セルフレジで万引きしました。私自身、クレプトマニア(窃盗癖)の自覚がありますが、自首すべきでしょうか?

セルフレジで万引きしました。私自身、クレプトマニア(窃盗癖)の自覚がありますが、自首すべきでしょうか?

セルフレジでの商品の持ち出しは、店舗の承諾なく代金を支払わずに商品を持ち出す行為であり、刑法上の窃盗罪(万引き)に該当します。窃盗罪の法定刑は10年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金です。


クレプトマニア(窃盗症)とは

ご自身でクレプトマニア(窃盗癖)の自覚があるとのことですが、これは単なる意思の弱さや性格の問題ではなく、窃盗行為を衝動的に反復し実行してしまう精神疾患の一種です。クレプトマニアは精神医学上、国際疾患分類(ICD-10)では「病的窃盗」と正式に記載されています。

  • 特徴: 盗んだ後に強い罪悪感や後悔があるにもかかわらず、衝動的に窃盗を行います。盗んだもの自体に関心がないため、使用せずに捨てたり隠したりする行動も見られます。
  • 窃盗行為の目的: 商品自体の価値を得ることを目的とするのではなく、窃盗行為そのものを目的として窃盗に及びます。
  • 再犯率: クレプトマニアによる万引きの再犯率は非常に高く、「2年以内に8割」とも言われています。刑罰を加えても再犯を防止できず、むしろ治療が効果を発揮するとされています。

クレプトマニアに罹患している可能性がある場合、刑罰を回避し、真の社会復帰を目指すためには、「治療」と「刑事弁護活動」の両面から迅速に対応する必要があります。

早期の弁護士への相談と依頼

窃盗事件で逮捕や警察の調べを受けたら、早めに弁護士に相談することが重要です。逮捕や前科がつくことによる、会社からの解雇、国家資格の剥奪、実名報道などの不利益を避けるためには、起訴される前に不起訴処分を勝ち取ることが極めて重要です。

  • 逮捕の不安の軽減: 弁護士に依頼することで、「逮捕されるのだろうか」、「いつ警察が来るのだろうか」といった不安や悩みが生じた時に相談でき、精神的なサポートを受けることができます。
  • 自首の検討: まだ警察に万引きが発覚していない(または犯人特定に至っていない)場合は、自首することで、逮捕を回避できる可能性が高まります。自首の判断は、メリット・デメリットを緻密に検討する必要があるため、弁護士に相談すべきです。
  • 示談交渉の開始: 窃盗事件で処分を軽くするためには、示談の成立が鍵となります。起訴前に示談が成立すれば、不起訴処分となる可能性が高くなります。しかし、ご自身で被害店舗と直接交渉することは、被害者感情を逆撫でしかねず、弁護士という専門家を介して交渉することが肝要です。

クレプトマニア治療への取り組み(再犯防止策)

クレプトマニアによる窃盗は、刑罰では治らず、治療が効果を発揮するため、専門家による適切なサポートがあれば克服することが可能です。この治療への取り組みは、刑事手続きにおいても有利な情状となります。

専門医の診断と治療の開始

  • クレプトマニアは意思や性格の問題ではなく精神疾患であるため、精神疾患としての側面に理解があり、医療機関とも連携できる弁護士に相談し、専門医の診察を速やかに受けることが重要です。
  • 治療方法としては、カウンセリングや薬物療法、同じ病気の人が集まって相談する集団精神療法プログラムや自助グループへの参加などが挙げられます。
  • 当事務所では、専門クリニックへ通院することで、検察官に対して起訴を見送るように説得する活動を行っています。

治療継続性の立証

  • 単に診断書をもらうだけでなく、本気で治療に取り組んでいることが評価されるため、家族の協力のもとで通院治療を継続し、その状況を検察官や裁判官に主張することが重要です。
  • 家族の協力や見守りは再犯防止に重要な要素であり、家族は本人を責めたり感情的に接するのではなく、冷静に「治療が必要な病気かもしれない」と伝えることが大切です。

環境整備と情状立証

  • 再犯防止のためには、「万引き状態(スリップ)を招かないための様々な環境を構築すること」が重要です。
  • 弁護士は、治療を進めていることや、再犯防止のための家族環境の整備、就職などによる生活環境調整(経済的困窮が原因の場合)などの立証を行うことで、実刑判決を回避し、執行猶予付判決の獲得や不起訴処分を目指します。

クレプトマニアの弁護では、治療の必要性と刑事弁護の両面を理解している弁護士を選ぶことが肝要です。「少しでも今の状態を改善したい」と思うその思いが、犯罪を二度と繰り返さない新たな自分を構築するための重要な原動力となります。

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