酒席において女性の身体を触ったということで強制わいせつ罪で逮捕されてしまいました。お酒を飲んでいたため,記憶がありません。今後どうすればよいのでしょうか。
強制わいせつの場合,条例違反(痴漢)と異なり,勾留決定の可能性が高いです。
問題は,記憶がないなどと否認したままでは被害者はなかなか示談に応じてくれないということです。
本件では,お酒を飲んでいたために記憶がないということですが,全く記憶がなければ病的酩酊の疑いがあります。
しかし,多くの場合,断片的な記憶はあり,そのような断片的な記憶の中で,わいせつ行為をしたという記憶,あるいはその特定女性に卑猥な気持ちを抱いて何か行動したという記憶が断片的にでもあれば,犯行を実行している可能性が高いです。
まず弁護士を雇って警察や検事と交渉をしてもらい,どの程度の証拠の確かさがあるのか,被害者は示談する気持ちがあるのかなど総合的な状況判断をしてもらい,もしわいせつ行為を実行した可能性が高く,かつ,認めれば示談の可能性が高いのであれば事実関係を認めて示談に着手することをお勧めします。
しかし,この判断は高度な状況判断を要しますので経験豊富で刑事を専門とする弁護士に依頼するのが良いでしょう。